アピリッツの過去作をリメイクする利点

apprits listing preparation

前回「アピリッツが上場に向けて準備中のようです」の記事で株式会社アピリッツが上場の準備を始めていることを紹介しました

どの市場なのかはわかりませんが上場が叶えば今までよりも資金がガッツリ増えます

ただオンラインゲーム事業において不安がないわけではない

前回の記事の中で「もし自分ならこうしていく」という自分なりの考えをつらつらと書いたわけですが、今回この記事ではその中の1つ「過去作のリメイク」についての考えをより深掘りしていきます

過去作のリメイク案

先ずは前回どんな妄想をしたかの要点を以下にまとめます

  • 一定の人気を出した作品をピックアップ
  • ひとりで遊べて完結するようにシングルプレイ用に改修
  • オフラインでできるようにプラットフォームに依存しない作品にする
  • 買い切り版として自社サイトでダウンロード販売

人気が出た作品であればすでに一定の需要が見込めることはある程度想定できます

その上で買い切り版としてリリースしてしまえばアピリッツとしては商品が増えますよね

オンラインゲームのように常にまとまった人間がそれにかかりっきりになることもないのでランニングコストがずっとかかるわけでもなくパフォーマンスもいい

と、ここまでが「自分だったらこう動くな」という妄想の1つでした

アピリッツの作品一覧

アピリッツは2010年からオンラインゲームの企画、開発、運営をやっているようなのでどういった作品を作って運営してきたのかを以下にまとめました

タイトル リリース日 サービス終了日 ジャンル
アンノウンブライド 2020年6月10日 魔王軍采配RPG
かくりよの門-朧- 2019年9月26日 2020年9月30日 ひとりでも楽しい和風MMORPG
ゴエティアクロス 2018年7月27日 マルチプレイRPG
式姫転遊記 2018年5月29日 2019年2月28日 和風コマンドバトルRPG
ひねもす式姫 2017年10月5日 2020年7月30日 和風オンラインRPG
ファーブニルの宝珠 2016年12月14日 2017年10月11日 3D-RPG
戦道 -Crossroad- 2016年9月15日 2018年2月7日 戦国オンラインシミュレーション
うつしよの帳 2016年7月28日 2018年1月18日 和風オンラインRPG
ゴエティア -千の魔神と無限の塔- 2015年12月24日 2020年9月29日 マルチプレイRPG
蒼海の武装商船 2015年6月30日 2018年2月8日 貿易&海戦シミュレーション
かくりよの門 2014年6月18日 2020年4月27日 MMORPG
式姫の庭 for iOS 2014年3月31日 2016年6月29日 箱庭育成型ソーシャルゲーム
テイマーズダンジョン 2014年10月24日 2015年4月30日 RPG
アルフヘイムの魔物使い 2013年10月8日 2020年7月14日 異世界ファンタジーMMORPG
ヴァルハラクロニクル -エインヘリアル新章- 2013年6月27日 2015年11月12日 シミュレーションRPG
セブンフィールズ 2013年3月12日 2014年11月6日 異世界ファンタジーMMORPG
式姫の庭 2013年2月14日 2019年7月24日 箱庭シミュレーション
リトルデビルズダイアリー 2012年9月5日 2013年2月28日 シミュレーションRPG
星海 2012年4月12日 2016年1月13日 ウォーシミュレーション
式姫草子 2011年11月16日 2017年11月30日 シミュレーションRPG
黄金航路 2011年8月1日 2014年9月30日 シミュレーションRPG
エインヘリアル~ヴァイキングの血脈~ 2010年12月9日 2013年9月26日 シミュレーションRPG

僕がアピリッツの作品を知ったのは「アルフヘイムの魔物使い」がちょうど2周年の時だったので、2015年からということになります

もしかしたら把握できてない作品もあるかもしれませんが、とりあえず集められたのはこれだけ

と言っても22タイトルもありますけどね!

ここからさらに長く運営できたものと、上手くいかずに短い運営期間だったものに分けます

成功した作品

「どの程度の売り上げがあるのか」など詳しいことはもちろんわかりません!

なのでここではサービスが長く続いた作品に焦点を絞ります

  • 式姫草子
  • 式姫の庭
  • アルフヘイムの魔物使い
  • かくりよの門
  • ゴエティア -千の魔神と無限の塔-
  • ゴエティアクロス

この一覧の中で「ゴエティアクロス」は唯一運営期間が他と比べて短いですが、

  • バトルシステム
  • 育成システム
  • ユーザーインターフェース

などが評価されて別作品の開発などに貢献している上に、Youtubeチャンネル「Appirits Game Project」で定期的に生放送を開催するなど間違いなく成果がでています

ツイッターの公式アカウントも一時は2万人までフォロワーが増えていたのでアピリッツの作品の中では快挙のはず

「アンノウンブライド」はまだ運営中で1年も経っていないので今後どうなっていくかはわかりませんが、このタイトルは「アルフヘイムの魔物使い」の姉妹作としての位置づけになっています

なので

  • ゴエティア」シリーズ
  • 式姫」シリーズ
  • アルフヘイムの魔物使い」シリーズ

と3つの柱が出来上がってることがわかります

失敗した作品

反対にサービスの期間が短かった作品をここでピックアップ

  • リトルデビルズダイアリー
  • セブンフィールズ
  • テイマーズダンジョン
  • うつしよの帳
  • 戦道 -Crossroad-
  • ファーブニルの宝珠
  • 式姫転遊記
  • かくりよの門-朧-

おおざっぱですがだいたい1年半前後でサービス終了になっているものばかりです

「式姫」シリーズからの作品もここに入ってますね

上場してる企業はどうしてる?

アピリッツの作品を一覧表にして、どの作品が長く続いたのか反対にどのタイトルはすぐに終了してしまったのかがわかりました

長く続いたタイトルを集めてみたら3つのシリーズが出来上がっていたこともわかりましたね

反対にユーザーに受け入れられず短命で終わってしまったものも少なくありません

こうした中、2020年に一気に5作品が終わってしまう結果が嫌でも目につきます

この年はAdobeのFlash Playerのサポートが終了した年です

色々な判断があった上でのサービス終了でしょうが、安定していないのが不安材料になるのは否めません

特に上場した場合、不安定では資金調達も思うようにできなくなります

どこかの企業は親子喧嘩で経営が難しk。。。ゲフンゲフン

つまり改善していく必要があります

じゃあ「どうやって改善していくか」という問題になりますが、そこで前回の記事でも書いたように「過去作のリメイク」という案に繋がります

ただ、僕個人があれこれ勝手に言ってるだけでは説得力がない

ということで、すでにジャスダックに上場している日本一ソフトウェアがどういう風に動いてるか見てみましょうか

日本一ソフトウェアのやり方

すでにジャスダックに上場している日本一ソフトウェアがどういう風に運営しているかを見ていきます

日本一ソフトウェアは2007年にジャスダックに上場した先輩企業になるので、先輩のやり方を見てみると2017年頃から有料アプリと基本無料アプリを持つようになっています

日本一ソフトウェアのモバイル

30近くあるタイトルの中、無料アプリはたったの2つでその他は有料アプリです

そして2019年の決算時に概況でも触れていましたが、

スマートフォンゲーム市場においては、既存の知的財産を利用したカードゲームなどの新しいゲームアプリが配信されることで、さらなるコンテンツの拡充が進んでおり、安定的な成長が見込まれます

という見解をもっています

つまり、すでに持っているものを上手く活かして有料アプリなどの作品を増やしていく、ということですね

日本一ソフトウェアの業績推移

このやり方が実際どう影響しているかを決算を使って見ていきます

あんまり古いところから始めると僕がしんどすぎるので2016年3月期から2020年3月期までを見ていきます

ちょうどこの間でたくさんアプリをリリースしていますからね!

表にしたのは全体の売上高・営業利益・経常利益の3項目

先ずはおおまかに把握しにいきます

売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円)
2016 3,687 427 392
2017 3,409 366 354
2018 4,737 658 720
2019 4,523 426 529
2020 3,331 460 486

2018年と2019年に大きく伸ばしていますが、その後の緊急事態宣言などで苦しんだ、という感じですね

ただこれは全体での数字なので2017年から有料アプリをリリースしていったことがどう影響しているかを見るためにもう少し細かく見ていきます

日本一ソフトウェアは「パッケージ事業」「オンライン事業」「ライセンス事業」「その他事業」と4項目に分けられていました

2016年と2017年の決算では丁寧にセグメント毎にわけて報告してくれているので非常にわかりやすかったんですけど、2018年からは全部まとめてセグメント毎の売上高などを出してくれていませんでした

中の人変わったのかな???まとめて報告したんじゃ意味ないだろ

と思いますが、言っててもしょうがないのでザックリ比率を出して見ていきます

パッケージ事業(百万円) 比率 オンライン事業(百万円) 比率
2016 2386 64.70% 1091 29.59%
2017 2072 60.79% 1111 32.59%
2018 2842~3079 60~65% 1421~1563 30~33%
2019 2713~2939 60~66% 1356~1492 30~33%
2020 1998~2165 60~65% 999~1099 30~33%

比率は上の表にもある全体の「売上高」からどれだけその事業が割合を占めているかを予測・把握するために出してます

つまり日本一ソフトウェアは「パッケージ事業」と「オンライン事業」で9割をまかなっているということになりますね

2018年からはなぜかセグメント毎に報告してくれていないので、詳細にはわかりません

ただ決算の概要で

  • コンシューマーゲーム市場はPlaystation4やNintendo Switchの普及に伴って徐々に活性
  • スマートフォン向けゲーム市場は安定的に拡大

ただしパッケージ事業の方は新しいコンソールが普及しつつあるとはいえ「ゲーム機、ソフトウェア、関連商品の生産・出荷に遅延が生じている」という部分もあるので、少しずつスマホゲーム市場のオンライン事業への役割が大きくなってきているようです

事実2020年には外出自粛などで売上が落ちていますが利益を見てみると2016・2017年よりも頑張っています

「魔界戦記ディスガイアRPG」や「魔界ウォーズ」のように有名なIPが基本無料アプリとして頑張る中、有料アプリも一定の貢献をしていることがわかります

先輩企業を見た僕が社長なら

日本一ソフトウェアがアプリ関連を強化して有料アプリ+基本無料アプリの二刀流で頑張っている中、現状アピリッツは基本無料のアプリのみで戦っています

そしてそのスマホゲームアプリを支えてくれる商品がないので一寸先は闇

新作アプリを出すのにはもちろん賛成ですが、それとは別枠で先輩を見習って「買い切り版ゲーム」が必要です

そのまま真似て有料アプリでもいいですがここはちょっとヒネッてプラットフォームに依存しない商品にしたい

オリジナリティは出していかないと芸がありませんから!

もう1つ言うとすでにAdobeのFlash Playerのサービス終了という他人の都合で振り回された経験があるんだから、プラットフォームに依存しない販売モデルがある方が安心しませんか?

そして「既存の知的財産を利用したゲームアプリ」と日本一ソフトウェアも言っていたように、先ほど振り分けたアピリッツの作品の中でも成功しているタイトルを先ず再利用する

0から始めるとそれがユーザーに受け入れられるのかも分かりませんが、2010年から頑張ってきた中でシリーズ化ができたタイトル

  • ゴエティア -千の魔神と無限の塔-
  • アルフヘイムの魔物使い
  • かくりよの門

この3タイトルなら「一定の人気」が出て、「ある程度の期間サービスが続き」、「コンテンツがすでに充実している」のでリスクも低い

先ずはこの3タイトルを完全シングルプレイで遊べるようにリメイクして買い切り版の有料ソフトとしてリリースします

日本一ソフトウェアが「ディスガイアシリーズ」を色々なコンソールやアプリで出しているように、アピリッツの「〇〇シリーズ」としてより強固にするためにも必要だと思います!

いい部分はどんどん真似する

まとめ

ジャスダックに上場している日本一ソフトウェアも2017年からスマホゲーム市場により力を入れて「基本無料アプリ」に加えて「有料アプリ」という二刀流でオンライン事業の安定的な成長を目指しています

そしてその努力が2020年の難しい時期を支えるようになっているほど効果が出ています

その点アピリッツには買い切り版のゲームはなく、同年に5作品のサービスが終了するという事態に

比較してみると明らかな差が出ちゃいました

ただ、改善していけばいいんだから

先輩のやり方をパk…もとい「見習う」

何もないところから作り始めるのは大変なので、すでに人気が出ていた作品を上手く利用していくべきです

サービスが終了した作品の中で長い間運営していたタイトルは「人気」や「コンテンツ」が十分にあるので見込みやすい

ちょうど「ゴエティア」、「アルフヘイムの魔物使い」、「式姫」の3つのシリーズが出来上がっているので新しくアピリッツを知ったユーザーもその世界観を体験できるようにリメイクしておくとより強いブランドになるはずです

またアピリッツの他の事業「webサービスのなんたらかんたら」はECサイトを作ることでもあるでしょうから、自社のサイトで自社の商品を売ることでそれをサンプルとして見込み客にアピールする手段にもなるじゃないですか

全て繋がる、やるしかないね!

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2022年に20年ほど住んでたオーストラリアから日本に帰国したことをきっかけに、やりたかったコンシューマゲームの攻略を開始。20年の間にできてなかったコンシューマタイトルを少しずつ攻略していきます!