ドラクエ3リメイクを本気でレビューします!

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2024年11月14日に発売開始された「ドラクエ3リメイク」を実際にプレイしての評価&レビューになります

オリジナル版は1988年02月10日に発売され、その後色々なハードに移植されている

筆者はスーパーファミコン版のリメイクをプレイ済み

  • ドラクエ3リメイクが気になっていてレビューを知りたい
  • 時間を割いてまでプレイするべきなのか?
  • メリット・デメリットは?
  • ユーザーの口コミレビューはどんな感じ?

などの疑問に答えていきます

ドラクエ3リメイクの概要

ドラクエ3リメイクの概要
ジャンルRPG
ハードPS5
Xbox X|S
Steam
Switch
Windows
発売日2024年11月14日
発売元スクウェア・エニックス
開発元アートディンク
SQEX浅野チーム

ドラクエ3リメイクの要点

ゲームシステム

  • シリーズおなじみのターン制コマンドバトル
  • 3段階ある難易度をいつでも変更できる
  • キャラクターの見た目、髪色、声などのカスタマイズが可能
  • 重要NPCの頭上に「!」マークが表示され、次に話すべき人物が分かりやすくなった
  • アクセサリーが「メイン」「サブ」の2枠装備できるようになり、効果の使い分けが可能

ストーリー構成

  • 魔王討伐を軸に「父と子」親子二代にわたる壮絶な戦いを描いた物語
  • オルテガの物語や追加エピソードが加わり、より深みのある冒険譚となっている
  • わかりやすくシンプルな展開で話の流れについていきやすい

特徴的な要素

  • ルーラの仕様が町やダンジョンの中だけでなく、外も選択できるようになった
  • 「べんりボタン」で好きな特技・呪文をショートカットキーに設定できる(2025年05月23日のアップデートから)
  • 戦闘敗北時にどの段階から再開するか選択できる
  • マップを表示できるようになってQOLが上がった
  • 目的ガイドテキストやマーカーが導入されてRPGに慣れてない人でも遊びやすくなった
こんな人にお勧め
  • JRPG好き
  • 王道JRPGという立ち位置を確立したドラクエシリーズをプレイしたい
  • 50時間以内に物語を終えられる程度のボリュームの作品を探してる
  • オルテガの追加ストーリーが気になる
  • ドラクエ1&2リメイクにどうやって繋げているか気になる

ドラクエ3リメイクに要する時間

「ドラクエ3リメイク」を一通りプレイするのにだいたいどのくらいの時間が必要になるか、海外サイト「HowLongToBeat」を参考にして見てみる

所要時間投票数平均値中央値急ぎ足のんびり
メインストーリー7633h 34m32h 1m25h 23m49h 45m
メイン+エクストラ12344h 33m42h 51m31h 51m77h 39m
トロフィーコンプリート4161h 34m60h46h 53m138h 9m

ストーリー最後までだと約35-40時間、クリア後のコンテンツまでを消化するなら50-60時間程度

ドラクエ3リメイクの評価

メタスコア

個人評価

筆者の評価
音楽20
グラフィック18
ゲームプレイ17
ストーリー20
システム15
合計90

ドラクエ3リメイクの音楽

ドラクエ3の音楽は他のナンバリング作品でも使用されるなど、特徴的で記憶に残りやすい曲調のものが多い

特に今回のリメイクで際立っていたのが、フィールドBGMの「冒険の旅」

当然フィールドを移動しているとランダムエンカウントで敵が出てくるが、戦闘後はまた最初からBGMが流れるのではなく途切れたところから続いていく仕様になっているのが非常によかった

個人的にはこの仕様のおかげもあって、フィールド移動が楽しくアイテムを入手できる「キラキラ」回収や「ひみつの場所」巡りが苦痛にならなかった

また、城へ入った時のBGM「王宮のロンド」は城内の厳格な雰囲気や荘厳さが表現されている

さらに夜に訪れればまた雰囲気の変わったバージョンを聴くこともできるので、とにかく旅が楽しい

その他の曲に関しても前奏がついているので聞きごたえがあってワクワクできる

戦闘時のBGMに関しても、通常戦闘での「戦闘のテーマ」はもちろん「戦いのとき」や「勇者の挑戦」はとてもテンションが上がってバトルが苦痛に感じることもなかった

3つしか音を使えなかった時代に、すでに「いずれオーケストラで演奏する」ことを想定して作曲してる「すぎやまこういち」の凄さを再確認できる機会でもある

確かに彼が説明したように何度聴いても「聴き減り」していない、すごい

今回のリメイクでの音楽は東京都交響楽団と故・すぎやまこういちによる指揮での録音だったので、サウンドトラックが欲しい人は2004年録音になるが下記を検討してみてもいいかもしれない

ドラクエ3リメイクのグラフィック

HD-2Dとは、ドット絵と3DCGが融合したグラフィック表現のこと。 ドット絵のキャラクターと立体的な背景を組み合わせつつ、高精細なエフェクトが加わることで、懐かしさと新しさが違和感なく同居した新しい映像表現

「HD-2D」という新しい手法を用いて作られた最初の作品が「オクトパストラベラー」

そこで評価されたこの映像表現がドラクエシリーズに採用されたことが非常に意味のあること

ドラクエ3の「懐かしさ」と「新しさ」の両立、没入感の向上、シリーズ原点へのリスペクト、そして現代技術による進化を実現するために採用されている

ただ、本作は製作途中で開発会社が「あまた株式会社」から「アートディンク」へと代わってる

何があったかは知らないが、この変更によりHD-2Dの表現が大きく変わった

HD-2Dだけど表現方法を他と差別化させようとしているのかな?と感じさせる作りになっていた

実際、製作発表時のトレーラーと発売時の映像を見比べてみると、キャラクターに対する建造物や木などの比率が大きく変わっている

草木がより多様な形になりつつリアルっぽくもなり、緑色もだいぶ鮮やかになっているのでサイズの対比と共にこの世界への没入感がより一層増している

アリアハン城だけを見比べてみても城が持つ迫力や威圧感も段違いになっているのがわかる

また、その他の国の城を見てもそれぞれ様々な様式でしっかりと表現されている

様式備考
ロマリアルネサンス螺旋階段もちゃんとある
城下町の歩道は石畳でしっかり整備
イシス古代エジプトスフィンクスの石像が城の入り口前に並んでる
エジプト神話に出てくるアヌビスやホルスの石像がある
エジンベアゴシックスコットランドの国獣に選ばれたユニコーン像がある
城は軍事要塞としての役割が強い
ジパング日本邪馬台国の「卑弥呼」やヤマタノオロチ
鳥居は厳島神社の大鳥居に似ている
水田もしっかりと表現されている

このような作り込みのおかげでドラクエ3の世界に目を奪われるが、敵モンスターのグラフィックも攻撃モーションからやられる時のモーションまでしっかりと作り込まれている

反面、夜に海上の「ひみつの場所」に訪れると「必要以上に暗くて見にくい」と感じたり、表現方法の試みだろうが建物の壁や背の高い木で見えなくなるスポットがあるのが気になった

ドラクエ3リメイクのゲームプレイ

ドラクエシリーズといえばターン制のコマンドバトル

今作「ドラクエ3リメイク」はオリジナル版同様、ターンの始めに全員分の行動を決めてから一気に敵味方が動き出す方式

戦闘開始時やターンの間毎に仲間キャラクターの背後が見える仕様になっているので、ここでも味方キャラクターに対する敵と背景のサイズの対比が際立っている

人によってはこの表現方法は敵モンスターが小さくて違和感があるらしいが、筆者は問題なく受け入れられた

そのモンスターだが、今作リメイクでは一部の敵が複数回行動やからめ手などを頻繁に使ってくるので、敵の攻撃をいかに効率よく制圧するかが重要になっている

ザコ敵が強すぎるといった意見も見受けられたが、ラスボスまでの道のりに限れば、筆者は基本的に「しっぷうのバンダナ」「ほしふるうでわ」などで素早さを底上げして先に攻撃できるようにしていたのでザコ敵が「強すぎる」とは感じなかった

また、船入手後のザコ敵やボスの防御力が高すぎて物理職が使い物にならないという意見もあった

ボス戦「ボストロール」で性格タフネスの盗賊が1ポイントもダメージを通せなかったなんて書き込みも見られたが、(戦う時期にもよるが)自分の盗賊は普通に与ダメージを出せていたし主人公の「はやぶさ斬り」はバイキルト込みで400程度のダメージも出していた

確かに一部の敵は守備力が高く物理攻撃が通りにくい場合もあったが、その場合は魔法職が活躍できる場面なので「バランス崩壊だ!」とこき下ろすような状態ではないと感じる

ただし新職業「まもの使い」の特技「まものよび」と「ビーストモード」は相当強力だったのは確か(2025年05月23日のアップデートで下方修正済み)

「まもの使い」は新要素なので優遇するのは理解できるが、もう少し繊細な調整をしてくれていたらより多くの人が満足したはずだろう

ドラクエ3リメイクのストーリー

魔王討伐を軸に「父と子」親子二代にわたる壮絶な戦いを描いた作品

物語が進むほど再会しそうでしない親子、そしてやっと再会を果たした時には時既に遅しという歯がゆくて切ないストーリー

今回のリメイクではこの大きな流れにオリジナル版では語られてなかった「オルテガのエピソード」が追加で差し込まれたり、母の心情が足されていたりと一段とストーリーに重厚さができている

また、父は一人でアリアハンを旅立ったが、子である主人公は仲間を引き連れて旅立つことができた理由が追加されていたり

あるサブイベントをこなした上でオルテガに再会すると、イベントが変化する作りになっているのも面白い

最後に「かぶと」を通じてオルテガは子と再会できたことを知れたんだろうか、それとも。。。

この演出はドット絵だから、想像の余地を持たせてくれたおかげで、感情を掻き立てられて感動する

つまり、3DではなくHD-2Dでリメイクした意味はここにあると筆者は捉えた

感受性の強い人や自身に家族ができた人ならこの親子に自身を投影することで心を動かされるかもしれない

ドラクエ3リメイクのシステム

バフ・デバフの視認性

オリジナルに比べれば見やすくはなっているが、ここまで技術が進化した2024年から判断するとバフ・デバフの視認性は限定的と言わざるを得ない

例えば「ルカニ」や「スカラ」といった効果の段階を表示してくれないので、現在どの程度の状態になっているのかがわかりにくい

キャラクターにかかってるエフェクトも行動時はそもそもキャラクターが見えなくなるので、効果も当然見えなくなる

アイコン表示されているものも行動中は非表示にされているので、変化が分かりにくい

このためバフ・デバフの管理や戦術判断はまだまだアナログで、プレイヤーの記憶や感覚に頼っている

ルーラ

「ルーラ」がかなり使いやすく仕様変更されている

単純にダンジョンや屋内で使用しても頭をぶつけて不発にならなくなったし、ルーラの登録先が町だけでなくダンジョンやアップデート後には「メダルの館」まで対象になった

さらに、「X」ボタンを長押しすることでダンジョンや町の外へ飛ぶことも可能になったのは非常に大きい

この親切設計によって無駄なロード時間も減り快適にプレイすることができる

べんりボタン

「べんりボタン」はアップデート後に実装された機能で、好きなコマンドをショートカットキーとして登録してすぐに呼び出すことができる

使い方も簡単なうえ「どうぐ」「呪文」「特技」を登録できるので、よく使うコマンドを登録しておくとかなり楽に遊ぶことができるようになった

リメイク版に実装されなかった「すごろく」

ドラクエ3リメイクには過去のリメイク等に実装されていた「すごろく」は追加されなかった

筆者にとっては「あってもなくてもどっちでもいい」程度なので、このことで評価が左右することは一切ない

そのうえで、今回のリメイク版で全てのコンテンツを消化すると50-60時間はかかるので、すごろくというコンテンツはなくてよかったと思う

これ以上メインとは関係ないところで水増しされてもダレるだけなので、開発陣の「実装しない」という決断を支持したい

LGBTやDEIの影響

今作は「LGBT」や「DEI」といった政治的プロパガンダの魔の手によってある程度の配慮が強要されている

その一例が話題にもなっているキャラクターの性別表記で「男」「女」から「ルックスA」「ルックスB」に変更された

また、イラストに関しても「戦士」の見た目が若干変更されるなど、開発時期はかなりこのプロパガンダが今作だけでなく世間をかき乱していた

鳥山明が亡くなった後に外圧かけて検閲するのはただただ不敬

ただし、シリーズ生みの親である「堀井雄二」自身が「男女にして誰が文句を言うんだろう。わからない」と発言しているように、開発陣の間でも疑問や戸惑いがあったことが明かされている

結果として、性別表記を廃止するなど多少の変更が行われているが、実質的なゲーム内容やシステムの根幹までは影響されていない

欲を言えば一歩も引かないでほしかったが、開発陣がこういった外圧に抵抗してくれていたことは称賛に価する

ドラクエ3リメイクの総評

ドラクエ3リメイクのここが悪い

  • ラーミアの移動速度が遅い(筆者がクリア後にアップデートで改善された)
  • 装備やアイテムの受け渡しがまとめてできないのがモヤモヤ
  • バフ・デバフの視認性が中途半端

ドラクエ3リメイクのここが良い

  • HD-2Dの技術でドラクエの世界が綺麗に再構築されている
  • オーケストラでアレンジされたBGMがどれも素晴らしい
  • フルボイスではないが、ボイスが追加されたことでキャラクターの心情がより伝わりやすくなった
  • オルテガに関する物語がストーリーをさらに奥深くさせている
  • 政治的プロパガンダの魔の手が襲ってきたが、抗っている様が見れた

他ユーザーのレビュー

低評価

戦闘時のUIに疑問が残る作り

コマンド実行の時は勇者視点になってキャラクターの描写がなくなる

キラキラやひみつの場所の追加で買い物の楽しみは無くなった

高評価

懐かしさと新鮮さが同居する丁寧なグラフィック

オーケストラでアレンジされた豪華なBGM

キラキラやひみつの場所の追加でフィールド探索の楽しみが増えた

まとめ

今作はドラクエ3の「懐かしさ」や「魅力」を継承しながら、「新しさ」であるHD-2Dという映像表現の両立をしつつ没入感を向上したリメイクとなっている

さらに一部ではあるがボイスを追加したことによりキャラクターの個性や心情まで重厚になり、ドラクエ3の世界に没入しやすく作り直されている

JRPGが好きならプレイするべきタイトル

ということで、ドラクエ3をプレイしたことない人は定価で購入しても十分満足できる作品なのでおススメしたい

また、すでに過去作でプレイしたことある人でも、オルテガの追加エピソードやドラクエ1&2リメイクにどうやって繋げているのか気になっている人にもおススメできる

反面、ドラクエファンであり革新的で完璧なリメイクを期待しているなら5,000円以下になるのを待った方がいい

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この記事を書いた人

2022年に20年ほど住んでたオーストラリアから日本に帰国したことをきっかけに、やりたかったコンシューマゲームの攻略を開始。20年の間にできてなかったコンシューマタイトルを少しずつ攻略していきます!

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