2022年3月4日に発売開始された「トライアングルストラテジー」を実際にプレイしての評価&レビューになります
このレビュー記事では
- トライアングルストラテジーが気になっている
- 他プレイヤーのレビューを知りたい
- 時間を割いてまでプレイするべきなのか?
- メリット・デメリットは?
- ユーザーの口コミレビューはどんな感じ?
などの疑問に答えていきます
トライアングルストラテジーの概要
トライアングルストラテジーの概要 | |
---|---|
ジャンル | SRPG |
ハード |
Switch Steam |
発売日 | 2022年3月4日 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
開発元 |
スクウェア・エニックス アートディンク |
トライアングルストラテジーの要点
本作はノゼリアという大陸にある「グリンブルグ」「エスフロスト」「ハイサンド」の3国間の戦争を描いた物語で、一貫してシリアスな雰囲気で進んでいく
主人公「セレノア」はこの3国の狭間で翻弄されながら理想に向かっていくわけだが、その中で主要なキャラも問答無用で死んでいく無常さ・非常さも描かれている
とにかく物語の展開が上手く続きが気になって仕方がなくなる
登場人物が多く最初は覚えきれないが、xボタンを押すことで発言者の情報を見られるようにしてあるので、置いてけぼり感はない
さらに本作はマルチシナリオ+マルチエンディングとなっていて要所要所で「信念の天秤」を使った投票により進むルートを決めていくことになる
エンディングは全部で4つ
真エンディングと言われているセレノアルートを攻略すると、さらにエクストラストーリーが開放される追加アップデートも実施された
- SRPG好き
- しっかり作られたストーリーに浸りたい
- 高低差を利用するバトルを楽しみたい
- SRPGを遊んだことがないが興味はある
トライアングルストラテジーに要する時間
「トライアングルストラテジー」を一通りプレイするのにだいたいどのくらいの時間が必要になるか、海外サイト「HowLongToBeat」を参考にして見てみる
所要時間 | 投票数 | 平均値 | 中央値 | 急ぎ足 | のんびり |
---|---|---|---|---|---|
メインストーリー | 201 | 34h 22m | 33h | 24h 20m | 46h 42m |
メイン+サブイベント | 360 | 50h 34m | 46h 5m | 31h 43m | 93h 10m |
トロフィーコンプリート | 46 | 105h 17m | 96h 49m | 75h 31m | 150h 31m |
トライアングルストラテジーの評価
メタスコア
個人評価
筆者の評価 | |
---|---|
音楽 | 20 |
グラフィック | 20 |
ゲームプレイ | 15 |
ストーリー | 18 |
システム | 17 |
合計 | 90 |
トライアングルストラテジーの音楽
久しぶりに音楽だけで心を鷲掴みにされた
一番最初に興味をグッと惹かれてどういう物語になっているのか気になってしょうがなくなったのが公式PVで流れている「Song of TRIANGLE STRATEGY」
まだプレイしていない方は、先ず公式PVを見て気持ちを盛り上げてもらいたい
そしていざトライアングルストラテジーをプレイしてみると、どのシーンの音楽も非常にマッチしていて世界観を作り上げているのがとてもすごい
もちろんバトル時の音楽も焦燥感を煽るものや、危機感を覚えさせるもの、それぞれの国を象徴しているかのようなものなどどれも文句のつけようがない
特に第17話からはすごく盛り上がる
個人的にバトルBGMで一番好きなのはグスタドルフ戦で流れる「譲れぬ想いを槍に込め -ロランの戦い-」
トライアングルストラテジーのグラフィック
スクウェア・エニックスが売りにしている「HD-2D」を採用していて、ドット絵とそれに違和感を感じさせない3D表現が上手く融合されているので古臭さを感じない
RPGパートやバトルパートではカメラのアングルを360度回転させることができるので、3Dの特徴を活かしつつ上手くドット絵が組み込まれていて感心する
戦闘ではアビリティのエフェクトがいちいちカッコいい
トライアングルストラテジーのゲームプレイ
良かった点
先ず感心したのは地形をむやみやたらにボコボコにして高低差を出しているのではなく、しっかりと意味ある作りになっているのでより自然にこの世界に没入しながら遊ぶことができる
その上で難易度はいつでも変更できるので、自分に合った遊び方ができるのは好印象
使えるキャラクターは全部で30人で、それぞれ特徴があるので単純に被っているキャラはほとんどいないというのもポイント
つまり下位互換や上位互換というのをほぼ作らせない、という開発側の努力を感じられる
また、レベル上げが楽にできるのも非常にありがたい
キャラクター性能のバランスを重要視した反面、育成部分に物足りなさを感じるようになってしまうプレイヤーもいると思う
ただ、あまり「〇〇特化」ができるようにしたりすると「性能のバランス」が瓦解してしまうので、自分はこの仕様が正解だと感じる
バトルやRPGパートなどに大半の時間を割くことになるので、装備システムがシンプルになっているのも開発側のいいバランス感覚だと思う
これ以上何かできるようにすると、よりダレて途中で止めてしまうプレイヤーが増えるんだろうなと予想できる
また、戦闘でやられたキャラを死亡扱いにしないようにした理由が「ユニットロスしたはずなのに物語でしれっと出てくるのはおかしい」という点で、戦闘不能によるユニットロスなどのデメリットを取り除いているのもSRPGを遊んでもらいやすくしている
歯ごたえのある戦闘を体験したい層のプレイヤーにとっては物足りなく感じる点かもしれないので、次回作で難易度Hard以上ではロスするというような仕様にしてもいいのかもしれない(可能なら、だけど)
地形にしても氷属性の魔法を使ったら「凍結」したり、炎属性なら「燃焼」したり、水たまりに雷属性を使うと「伝播」するなど環境も含めた戦略を考えることができるので幅広い楽しみがあるのがポイント
いまいちだった点
仲間になるキャラが30人いるが、物語に関与しないユニットもいるのがもったいない
挿話を見ることで各キャラクターの深掘りはできるようになっているが、個人的にはもうちょっとストーリーに絡んで欲しかった
育成に関しては、クラスチェンジが薄味になってしまったのが育成面での達成感を満たしきれなかった
例を挙げると、主人公セレノアが習得することになる「ペインシェア」や「信念の御旗の下に」
主人公なんだからもうちょっと突出した攻撃アビリティを覚えてもよかったと思う
性能のバランスをとるのが難しかったんだろうとは思うが、次回作では改良してもらえるとうれしい点
トライアングルストラテジーのストーリー
ドット絵が採用されているとはいえイベントシーンはフルボイスになっていて、各キャラのセリフもそこまで長くなく会話のキャッチボールのテンポがいいので簡単にこの世界に没入できる
声優の演技も熱くグッとくる場面も多々あるので、シリアスな物語でも退屈することはないので基本的にストーリーは高い評価
また、マルチシナリオとマルチエンディングになっているのでボリュームがかなりある
ただ若干不満な点もあった
途中で分岐して、別れた話が合流してくる時に一部どうしても不自然になってしまう部分があって違和感を覚えてしまうのがもったいなかった
例えば、ロランのローゼル族への扱いに対して「あれは人のやる所業ではない」というセリフからの17話での決断や、アヴローラがコーデリアに忠誠を誓うに至る描写が足りていなかったり。。
ロランを守る選択をした際のランドロイの動き、など
あえてこういう作りにしてるなら申し訳ないが、「ん?」という違和感からこの不自然さにイラつきながらプレイすることもあったのがちょっとマイナス
トライアングルストラテジーのシステム
敵味方入り乱れる「行動順」、攻撃の「命中率」、各アビリティの「想定ダメージ」、「敵の移動範囲」や「敵の攻撃範囲」といった情報が見やすく開示されているので非常に快適にバトルができる
この上で燃焼マスや凍結マス、天候といった環境の変化で戦略の幅がさらに広がるので相当やりごたえのある作品になっている
戦闘中に戦闘不能になったユニットもそれまで獲得した経験値は失われることがないシステムになっているので、1戦に時間のかかるSRPG特有の徒労感を緩和しているのも良ポイント
ただ、もう知ってるストーリーを周回しないといけないのは苦痛になりがちなのでバトルも一緒にスキップさせてほしかった
というのも、エンディングは4つあるので上手くやれば最低4周で全てのルートを通ることができる
物語を見るだけなら分岐点でセーブしていけばいいだけだが、ストーリー上で仲間になるキャラクターがいるので全て仲間にするならちゃんと周回する必要がある
1周目は問題ない、熱量MAXで楽しめる
2周目は選択肢の信念パラメータが見れるようになり、既に知っているイベントはスキップできるが戦闘だけはスキップできないので若干のめんどくささを感じながらそれでも自分が1周目で選ばなかったルートを見れるので問題なく楽しめる
ただ、ここからが辛い
3周目にもなるとだいたいの物語は把握できているので、熱量が薄れてダレてくる
4周目ともなるとほぼ全ての話を通ってるのでさっさと物語を見たいのにバトルに時間を取られて疲れてくる
ここまで周回させる仕様なら、熱量が薄れないうちに走り切れるようなシステムを導入してほしかった
トライアングルストラテジーの総評
トライアングルストラテジーのここが悪い
- 3周目からの周回がとくに面倒
- 物語にあまり関与しない仲間がもったいない
- 育成面での達成感が足りない
トライアングルストラテジーのここが良い
- 物語がよくできている
- 音楽が素晴らしくテンションが上がる
- 各キャラクターの個性が出ていて誰でも活躍できるバランス
- バトルの戦略の幅が広い
他ユーザーのレビュー
低評価
高評価
まとめ
SRPG好きはもちろん、あまり遊ばない人もぜひプレイすべき新規IP
シナリオに幅を持たせて分岐したり複数のエンディングがあったりとボリュームを作ってしまった弊害で、一部不自然に感じる部分もあるが基本的に完成度の高い作品
一貫してシリアスな雰囲気の戦争もので、声優の熱い演技やテンションの上がる音楽のおかげでグッとくるストーリーになっている
バトルも情報が見やすく難易度もあって歯ごたえがあるのでやりごたえのある戦闘ばかり
地形の高低差だけでなく、環境や天候なども変化させることができるので戦略の幅も広い
反面、ストーリーが分岐したりと幅を持たせすぎて不自然なセリフや行動に映ってしまっている部分がもったいなく感じる
唯一の不満点は3周目からの周回が苦痛なこと
ここまで周回するのはバトルよりも物語が気になるから
なので、次回作ではこの点を何とかしてくれるとさらに満足度は高くなること違いなし
ということで、定価で購入しても十分満足できる作品なのでおススメしたい